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仏教美術事典
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自在坐
自在坐は、右膝を曲げ、左足はもう一方のももにのせ、右肘を真っすぐ伸ばして膝の上に置き、左手は膝の後に置いて支えます。或いは右膝を立てて、左足を垂下し、右肘は真っすぐ伸ばして膝の上に置き、左手で座上を撫で、自在で心地よい姿を示しています。自在坐の造形は古くはインドのアジャンター石窟の龍王像に見られ、後に中唐の画家-周昉が描いた座った姿の水月観音に伝えられ、宋代以後には菩薩像の一般によく知られる形式となりました。